2009 Fiscal Year Annual Research Report
ダイズ単収の日米地域差の拡大要因に関する作物学的調査
Project/Area Number |
20405021
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
白岩 立彦 Kyoto University, 農学研究科, 教授 (30154363)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
義平 大樹 酪農学園大学, 酪農学部, 教授 (50240346)
田中 朋之 京都大学, 農学研究科, 准教授 (50224473)
本間 香貴 京都大学, 農学研究科, 助教 (60397560)
桂 圭祐 京都大学, 農学研究科, 助教 (20432338)
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Keywords | ダイズ / 収量 / 気象 / 多収性 / 栽培技術 |
Research Abstract |
わが国と米国のダイズ単収の格差が拡大しているが、その要因に関する系統的な調査は行われていない.日米ダイズ産地の間に存在する単位面積当り収量(単収)の差異の要因を,品種,気象および栽培条件の3つの側面から解析し,それらの寄与率を定量的に評価することを目的として、平成21年度は日米の品種試験のデータ収集、日米品種の収量性比較試験および現地の栽培状況の情報収集を行なった。 1.データ収集とデータベース化 米国のアーカンソー州とイリノイ州を対象にして,過去20年間に行なわれた品種試験のデータを収集した。また、米国の研究協力者(アーカンソー大学Purcell教授およびイリノイ大学Nelson教授)に依頼し、それぞれの地域におけるダイズ作付時季の統計資料を収集し、一部を入手した。これにより同地域における収量と気象要因(温度、日射)との関係を、年次変化および日本との比較を含めて解析することが可能となる。 2.日米間の収量性比較のための連絡試験 京都大学(高槻市)、酪農学園大学(札幌市)、アーカンソー大学(フェイエットビル市)およびイリノイ大学(アーバナ市)において、日米の寒冷地および暖地で広く栽培されてきた品種から,代表的な栽培品種を選定し,生育収量の比較試験を実施した.米国産品種の収量平均値はすべての場所で日本品種よりも高く、平均収量差は37%(日本品種基準)であった。これに対して暖地(高槻、フェィェットビル)および寒冷地(札幌、アーバナ)それぞれにおける地域差は明瞭でなく、収量の違いに及ぼす品種の効果が大きいことが明らかになった。 3.イリノイ大学、アーカンソー大学、ワシントン州立大学を訪問し、上述の地域連絡試験圃場の観察および調査、ならびに米国におけるダイズの収量性に関する現在の研究課題について情報および資料の収集を行なった。
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