2010 Fiscal Year Annual Research Report
コナジラミ伝搬性ウイルス激発のインドネシアに学ぶ総合防除法の確立とわが国への応用
Project/Area Number |
20405024
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
奥田 誠一 宇都宮大学, 農学部, 名誉教授 (90091941)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
夏秋 知英 宇都宮大学, 農学部, 教授 (10134264)
村井 保 宇都宮大学, 農学部, 教授 (90284091)
西川 尚志 宇都宮大学, 農学部, 准教授 (60361614)
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Keywords | インドネシア / ジェミニウイルス / クリニウイルス / コナジラミ / トマト / トウガラシ / 防除 |
Research Abstract |
コナジラミ伝搬性ウイルスについて、激発するインドネシアと日本とを比較しながら有効な総合防除法の確立を目的とし、平成21年度は初年度に引き続き研究を遂行し、以下のような成果が得られた。 (1)インドネシアへ採集に赴き、タバココナジラミ伝搬でジェミニウイルス科ベゴモウイルス属のペッパー黄化葉巻ウイルス(Pepper yellow leaf curl Indonesia virus:PepYLCIDV)と、オンシツコナジラミ伝搬でクロステロウイルス科クリニウイルス属のトマトインフェクシャスイエロースウイルス(Tamato infectrous chloros virus:TICV)ならびにトマトクロロシスウイルス(Tomato chlorosis virus:ToCV)を採集し、塩基配列を決定した。 (2)本年度も引き続きインドネシアで圃場試験を行った。これには西部ジャワ・ボゴール市・ボゴール農科大学のグディ・スアスティカ博士と、中部ジャワ・ジョクジャカルタ市・ガジャマダ大学農学部のセディヨ・ハルトノ博士が海外共同研究者として参画している。この中で、コナジラミおよびウイルスの拡散を防ぐための障壁植物を検討したところ、インゲンマメなどよりもナスが最も効果が高いことが判明した。コナジラミの飛来を防ぐための防虫ネットは効果がなかった。さらに抵抗性トマト5品種を定植し、抵抗性の差を確認し、今後の品種育成に利用することとした。 (3)インドネシアにおいて選抜したPepYLCIDVの弱毒株の塩基配列を決定し、弱毒性を決定しているウイルス遺伝子を推定した。現在はその感染性クローを作製して弱毒性の確認を行っている。 (4)初年度に日本やインドネシアで未報告のToCVを栃木県で発見し、分離した。そこで、栃木県産ToCVについて接種試験を行い、宿主範囲や媒介昆虫を明らかにし、RT-PCRでの検出方法を確立し、論文を投稿した。また日本農業新聞にも掲載された。
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