2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20500018
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
高橋 哲也 Osaka Prefecture University, 総合教育研究機構, 教授 (20212011)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川添 充 大阪府立大学, 総合教育研究機構, 准教授 (10295735)
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Keywords | 楕円曲線暗号 / 超楕円曲線暗号 / ペアリング暗号 |
Research Abstract |
公開鍵暗号では、従来のRSA、ElGamal暗号に比べて、安全性が高く鍵長が短くできる楕円・超楕円曲線暗号が1990年代から注目を集め、今日では様様な場所で実際に使われている。また、楕円曲線暗号は、Weilペアリング(Tateペアリング)を用いることによってID-Based暗号が実現できることで、その重要性が更に高まっている。本研究の目的は、楕円曲線暗号・超楕円曲線暗号に適した楕円曲線、超楕円曲線についての条件をチェックし、それらに適した楕円曲線、超楕円曲線を生成することであるが、平成20年度では、y^2=x^5+ax, y^2=x^5+aという形の種数2の超楕円曲線、y^2=x^9+axという形の種数4の超楕円曲線について、位数公式を使って、ペアリング暗号に適した曲線を任意の埋め込み次数に対して数多く生成することに成功した。種数gの超楕円曲線の位数1と定義体の有限体の位数qの比ρ=g log q/log 1を小さくすることがペアリング暗号の実装のためには重要であるが、y^2=x^5+axでは、種数2の場合に従来知られているρに比較して、格段に小さいρ=3を実現している。これは、位数公式を用いて、Cocks-Pich法ではなくBrezing-Wengタイプの構成を行うことができたことによる。また、Cocks-Pinch法でも一般の埋め込み次数に対してρ=4を実現しており、これは、Freemanの既存の結果の改良になっている。しかし、y^2=x^5+axは拡大体で楕円曲線の直積に分解するという点に問題がある。そこで、拡大体で楕円曲線の直積に分解しないy^2=x^5+aペアリング暗号の構成にも成功した。しかし、この場合にはまだρが大きいという問題が残っている。また、種数4の超楕円曲線y^2=x^9+axに対してもペアリング暗号に適した曲線の生成することに成功した
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