2010 Fiscal Year Annual Research Report
ネットワーク上での情報フロー制御問題に対する高性能近似アルゴリズムの研究
| Project/Area Number |
20500020
|
|---|
| Research Institution | Chuo University |
|---|
Principal Investigator |
浅野 孝夫 中央大学, 理工学部, 教授 (90124544)
|
|---|
| Keywords | 近似アルゴリズム / ネットワーク / NP-困難 / 数理計画法 / ウェブ情報検索 / ラウンディング / 性能保証 / フロー |
|---|
| Research Abstract |
ネットワーク上での情報フロー制御に関連して生じる様々なNP-困難問題に対して、数理計画法に基づいて定式化して高性能近似アルゴリズムを提案することが本研究の目的である。この目的を達成するために、以下の研究計画に基づいて研究を実行した。
1. 数理計画法に基づいて定式化して得られる解は小数解となるので、整数解にラウンディングして近似解とするが、このラウンディングの手法に注目して、高性能近似アルゴリズムを研究調査し、分類・整理・検討した。さらに、その限界が何によるのかを詳細に検討した。
2. 情報ネットワークシステムで現在用いられている基礎技術・応用技術をアルゴリズムの観点から研究調査し、分類・整理・検討した。
3. ウェブ上の情報検索に対する現在の基礎技術および将来要望される応用技術を分類・整理・検討し、情報フロー制御の観点から高性能近似アルゴリズムの適用可能性と限界を詳細に検討した。
4. 高性能近似アルゴリズムとウェブ情報検索の分野で最先端の研究をしている内外の研究者と情報・アイデアを交換した。特に、Bonn大学のB.Korte, J.VygenおよびCornell大学のJ.Kleinberg, E.Tardos, D.P.Williamsonと情報・アイデアを交換し討論した。
5. 以上の調査・検討に基づき、情報ネットワークやウェブ情報検索の分野で理論的にも実用的にも要求度の高い問題に対して、高性能近似アルゴリズムと有効な新技法を提案し、実際的なデータを用いて計算機実験を通してその有効性を検証した。そして、得られた成果を学術書等で発表した。
|
