2009 Fiscal Year Annual Research Report
webアプリケーションにおける処理分担の半自動決定手法
Project/Area Number |
20500028
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
小宮 常康 The University of Electro-Communications, 大学院・情報システム学研究科, 准教授 (80283638)
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Keywords | ソフトウエア開発効率化 / プログラミング言語 / Webアプリケーション / 負荷分散 / 継続 |
Research Abstract |
本研究は,Webアプリケーションプログラムが実行する処理のうち,Webザーバ/Webブラウザ(クライアント)のどちらでも実行可能な処理群の適切な処理分担を半自動的にあらかじめ何通りか求めておき,実行環境に最も合う処理分担を動的に選択することでWebアプリケーションの高効率実行を達成するものである.平成21年度の成果は次の通りである. 1.ザーバ/クライアントのどちらでも実行可能な処理の対象となるデータをどのように扱うかという問題がある.データをザーバあるいはクライアントに固定して配置するのが望ましい場合もあれば,よりアクセス頻度の高い処理を実行する計算機のもとに配置するのが望ましい場合もある.後者では,処理分担を動的に変更する際,データを再配置するのが望ましいこともある.そのようなデータ配置の指示及び動的な再配置コードの記述を全てアプリケーション開発者が行うのは負担である.一方,リモート参照等による完全な透過性を導入すると,プログラムの記述性は高くなるが適切なデータ再配置・処理分担の静的/動的な求め方は難しくなる.そこで,これらの問題を解決するために,データについては役割等の属性を明示し,各処理についてはMVCモデルに当てはめることでデータの再配置パターンを単純化するフレームワークを構想した. 2.本研究が対象とするWebアプリケーションは,基本的にはAjaxスタイルとなるが,ページを遷移させる方が有効な場面も多い.しかし,アプリケーション開発者の想定しないページ遷移が原因となってバグが発生することがありその発見は難しい.そこで,Ajaxとの親和性には更なる研究の余地はあるものの,ページ遷移を行う堅牢なプログラムの開発を支援するプログラミング言語機能を設計し実装した.
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