2008 Fiscal Year Annual Research Report
リアルタイムソフトウェアのコンポジショナルな処理モデルとその構造検証
Project/Area Number |
20500030
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
小川 瑞史 Japan Advanced Institute of Science and Technology, 情報科学研究科, 教授 (40362024)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 諭 工学院大学, 情報工学部, 教授 (90407164)
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Keywords | リアルタイムソフトウェア / 非同期処理 / 構造検証 / モデル検査 |
Research Abstract |
研究代表者(小川)はリアルタイムソフトウェアの構造検証のための基礎技術として、プッシュダウンモデル検査の実時間制約への拡張、ならびに決定可能性の拡張、およびそのツールによる実装について研究を進めた。具体的には、プッシュダウンオートマトンの包含関係の成り立つ部分クラス(一般の場合は決定不能であることが知られている)を調査し、あるクラスについて実時間制約を扱えるよう格調をしめした。また、その応用としてセキュリティプロトコル解析を取り上げ、検証ツールMaudeによりプッシュダウンモデル検査の原理を用いた実装を行い、有効性をしめした。 研究分担者(小野)はソフトリアルタイムソフトウェアの構想検証のための非同期処理のケースタディとして、webサーバを取り上げ、並列処理環境と組合せ高いスケーラビリティを持つバシステムを構成する方式の検討を行った。具体的には代表的なWebサーバであるApacheサーバを分析し、従来の複数スレッドによる同期的処理(モノリシックな実装方法)の問題点を示した。そして、要求処理を性質の異なる複数フェーズに分解し、フェーズごとに適切な並列度をもつ非同期処理モジュールとして実装し、それらのモジュール相互を非同期キューで接続して構成するフェーズドアプローチモデルを提案し、IOCPを用いた実装方法を検討した[1]。 [1]森、小野:スケーラブルなWebサーバ・ソフトウェア構成法の研究、信学技報,vol. 108, no. 355, ISEC2008-90, pp. 7-9, 2008年12月
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Research Products
(4 results)