2009 Fiscal Year Annual Research Report
コンテキストに応じたソフトウェア保守管理支援に関する研究
Project/Area Number |
20500033
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
楠本 真二 Osaka University, 大学院・情報科学研究科, 教授 (30234438)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡野 浩三 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (70252632)
肥後 芳樹 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助教 (70452414)
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Keywords | ソフトウェア保守 / 複雑度メトリクス / コードクローン / ソースコード解析 |
Research Abstract |
平成20年度の成果に基づき,ソフトウェア保守に関連したデータを収集・分析・対策の作成を支援する保守ナビゲートシステムの開発を中心に行う.具体的には,特に,ソフトウェア保守プロセスにおける保守作業見積もり,保守工数の配分(例えば,保守におけるレビュー・テスト工数の割当等)で,必要となる不具合を含む可能性が高い部分(いわゆるfault-proneな部分)の特定を支援するシステムの開発を目指す.システム開発においては,次の2つの方針をとった. 1. Fault-Proneモジュールの特定 ソフトウェア保守対象の粒度をモジュール単位として,Fault-Proneモジュールの特定を行った.具体的なアプローチとしては,ソフトウェア開発履歴におけるソフトウェアメトリクス値の変遷を用いて,工数を集中すべきモジュールの特定した.提案手法をオープンソースソフトウェアに適用した実験の結果,対象ソフトウェアの規模に関わらず,有益な情報を得られることが確認された. 2. Fault-Proneメソッドの特定 ソフトウェア保守対象の粒度をメソッド単位として,Fault-Proneメソッドの特定を行った.具体的なアプローチとしては,メソッド呼出やメソッドで使用される変数に着目し,呼出の種類や変数のスコープを特徴づけ,不具合が発生する可能性が高いメソッドを特定した.提案手法をオープンソースソフトウェアに適用した実験の結果,変数使用行率が低い変数が1つでも含まれるメソッドに1行あたりのフォールト数が多いことが確認できた.また,最低変数使用行率・加重平均変数使用行差・最大変数使用行差のSpearmanの順位相関係数は,行数とサイクロマチック数の順位相関係数より絶対値が大きく,よりフォールトとの相関があると確認した.
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