2008 Fiscal Year Annual Research Report
組み込みシステム向け時間駆動分散オブジェクト環境及びソフトウェア開発法
Project/Area Number |
20500037
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
横山 孝典 Musashi Institute of Technology, 知識工学部, 教授 (60386357)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
兪 明連 武蔵工業大学, 知識工学部, 講師 (80451384)
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Keywords | 組み込みシステム / リアルタイムシステム / 分散システム / 時間駆動アーキテクチャ / アスペクト指向開発 |
Research Abstract |
本研究は、分散型組み込み制御システム向けの時間駆動ネットワーク対応分散オブジェクト環境と、分散環境での時間保障を考慮したソフトウェア開発法を開発することを目的としており、本年度(平成20年度)は、交付申請書の「研究実施計画書」に示したように、(1)時間駆動OS、(2)時間駆動ネットワーク向け分散処理ミドルウェア、(3)時間駆動分散オブジェクトのアスペクト指向設計法、(4)分散環境でのスケジューリング基本方式の4つの研究開発項目について研究を行った。 (1)については、自動車分野で標準的なOSであるOSEK-OSに、時間駆動機能を追加することで、時間駆動OSを開発した。また、(2)については、時間駆動ネットワークFlexRayを用いた分散処理ミドルウェアを開発した。これらの研究の成果(途中結果)を、組み込みシステム及びリアルタイムシステムの代表的な国際会議のひとつであるRTCSA 2008にて発表した(本国際会議のレギュラーペーパーの採択率は25%)。(3)については、アプリケーションの静的構造を主な対象として、アスペクト指向に基づく設計法と設計支援ツールの開発を行った。設計支援ツールはモデルウィーバと呼ばれるもので、その研究成果を情報処理学会第71回全国大会にて発表した。(4)については、(1)(2)の環境を対象に、(3)との関連で基礎検討を行った。 来年度は、本年度の検討結果および開発成果を受けて、本年度開発した時間駆動分散オブジェクト実行環境の機能拡張とその開発支援環境の開発、及び本年度検討したアスペクト指向開発法と基礎検討を行った静的スケジューリングを統合化したソフトウェア開発法の研究を行う予定である。
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