Research Abstract |
本研究は,Wbbを介してソフトウェアが連携するためのサービス指向アーキテクチャ(SOA)に基づくソフトウェア開発技術として,特に,サービスの提供者と利用者の間で同期,並びに,非同期にメッセージ交換を行いながらサービスを提供/利用する非同期サービス指向アーキテクチャの開発技術を確立することにある.2010年度は,サービス指向アーキテクチャ(SOA)に基づく同期/非同期メッセージに加えイベントを介した統一的設計方法の確立,ならびに,これらの技術の適用による有効性の確認を主眼とした. 設計方法については,これまでに提案した,SOAに基づき同期/非同期型メッセージ交換を用いた設計方法に加え,イベントを用いたパブリシュ/サブスクライブ型アーキテクチャによる開発方法を提案し,国内会議,ならびに,国際会議の論文として採択された.リアルタイム分散制御を必要とする自動車ソフトウェアへ適用し,時間制約を満たすためのリアルタイム性を保証する設計,ならびに,自動車の外部からのイベントを統一的に処理するためのSOAのイベント拡張アーキテクチャを提案した.さらに,複数の処理システム間の協調制御アーキテクチャの設計へ問題を拡張し,プロパティによる設計方法を提案し,国内会議で論文として発表した. これらの提案方法を自動車ソフトウェアの設計,自動車ソフトウェアとクラウドコンピューティングとの連携,クラウド間の連携,ソーシャルネットワークサービスの設計へ適用し,その有効性を評価した.これらの研究成果は情報処理学会などで発表を行っている. 以上の成果をまとめると,2010年度は当初の研究計画の目標を達成したと言える.
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