2009 Fiscal Year Annual Research Report
デジタル著作物の適正流通を支援する電子指紋の超高速検出と実時間検索
Project/Area Number |
20500049
|
Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
井口 寧 Japan Advanced Institute of Science and Technology, 情報科学センター, 准教授 (90293406)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 幸紀 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学センター, 助教 (30452113)
|
Keywords | FPGA / リコンフィギャラブル / 電子指紋 / 音楽ファイル / インターネット配信 |
Research Abstract |
電子指紋検出アルゴリズムの計算量、回路量、被検出楽曲に対する耐改変性などについて,既存アルゴリズムをMATLAB上に実装することによって詳しく検討した。その結果,検出の基本的な要素はFFTによる周波数ごとの時間遷移の差分であることが判明し,検出率などについての基本的なデータを得た.一方,ハードウェア化の障害となっている要因は,FFTの計算複雑さであり,この部分でハードウェア量や処理時間を大きく消費していることが分った.そこで,ハードウェア実装の観点から新しい電子指紋検出の実装法を研究し、実装時に問題となる回路量、クリティカルパス長など、ハードウェア実装における観点からアルゴリズムの評価を行った。新しいハードウェア向けアルゴリズムは,ハードウェア化の障害となったFFTの代りに,Haar基底のWavelet変換を用いるアルゴリズムである.時間シフトや差分の計算方法を変えて,提案アルゴリズムの検出精度を確認した.128MbpsでのWMA及びmp3による圧縮,また22.05KHzでのサンプリングレート変換を施した10曲の音楽について実験を行ったところ,ハードウェア実装された既存アルゴリズムが315ミリ秒要していた処理を,ソフトウェア実装の提案アルゴリズムは128ミリ秒で処理可能なことが分った.また,回路規模から試算したところ,ハードウェア実装された提案手法は,0.623ミリ秒の処理時間が推測された.更に検出精度について正規分布に従うと仮定した場合,提案アルゴリズムの誤検出率は10^<-30>となることが分った.
|
Research Products
(5 results)