2009 Fiscal Year Annual Research Report
故障励起関数に基づく欠陥検出向きテスト生成法に関する研究
Project/Area Number |
20500051
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
高橋 寛 Ehime University, 大学院・理工学研究科, 教授 (80226878)
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Keywords | 情報工学 / ディペンダブルコンピューティング / システムオンチップ |
Research Abstract |
本研究では,テスト記憶容量およびテスト印加時間等検査機器の制限がある中で,各種故障モデル(縮退故障モデル,ブリッジ故障モデルおよびオープン故障モデル)を検出できる欠陥検出向けテスト法を提案する.また,高速なLSIの品質向上のために,タイミング不良に対しても有効な手法を提案する. 21年度は次のような実績である. 1) 故障励起関数をタイミング不良に対しても拡張した.具体的には,タイミング不良の原因として考えられる高抵抗短絡および半断線故障に対する故障励起関数を提案した.これらの故障励起関数では,信号線間における信号変化の極性を考慮している. 2) タイミング不良にまで拡張した故障励起関数に基づく欠陥検出向きテスト生成アルゴリズムを提案した.具体的には,高抵抗短絡および半断線故障に対して拡張した故障励起関数に基づいてテストパターン対を評価するために,新たに故障励起評価アルゴリズムを提案した.提案したアルゴリズムの入力情報として,テストパターン対の集合,隣接信号線リストとテスト集合サイズ制約,および故障リストを与える.入力情報であるテストパターン対の集合から、故障励起評価式を用いてテストパターンを選択することによって,新たなテストパターン集合を生成する.故障検出率が高く、様々な隣接信号線の状態をもつテスト集合を生成するため、2つのフェーズに分けてテスト選択を実行する. 3) タイミング不良に対して拡張した欠陥検出向きテスト生成アルゴリズムに関する予備実験を行った.具体的には,提案したテスト生成法を実装し,ISCAS'85ベンチマーク回路に対して欠陥検出向けテストパターン生成した.生成されたテスト集合における高抵抗短絡および半断線故障の故障検出率を求めた.提案手法によって生成されたテスト集合は,既存の多重検出テスト集合の故障検出数に対して,検出故障数を増加させることができた.
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Research Products
(3 results)