2010 Fiscal Year Annual Research Report
資源の動的最適配分法の理論とその無線周波数帯域割当て及びサービス科学への応用
Project/Area Number |
20500061
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
高木 英明 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (30260467)
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Keywords | 情報通信工学 / サービス科学 / コールセンター / 応用確率過程 / 顧客満足 / 待ち行列理論 |
Research Abstract |
1.オペレータの後処理と顧客の待合わせ放棄があるコールセンターの性能評価 コールセンターのサービス資源は、通信回線とオペレータであるが、オペレータは、顧客との通話時間の他に、同程度の時間を通話内容の記録等の後処理に使う。本研究では、オペレータの後処理と顧客の待合わせ放棄を考慮に入れて、オペレータが顧客へのサービスを行うコールセンターを待ち行列でモデル化し、それを連続時間Markov過程として定式化した。そして、解析解と数値計算により、顧客満足度に係る性能(顧客が待つ確率、待合わせ放棄確率、平均待ち時間等)と、従業員満足度に係る性能(オペレータの稼働率等)を算出し、オペレータの配置計画の基礎を作った。 2.サービス産業の生産性向上に役立つサービス施設の動的資源割当て法の考察 これまで、オペレーションズ・リサーチ分野の研究者が想定してきた待ち行列モデルと、現実のサービス施設(例えば、病院やレストラン)の客が感じているサービスの要素の間には乖離があると思われるので、顧客の観点から待ち行列モデルの再構築し、顧客満足度の評価尺度を考案して、それに基づくサービスのスケジューリング方式を考えた。 3.関連する確率過程の解析 上記課題における応用研究の基礎として、関連する確率過程モデルを理論的に研究した。特に、要求発生率が時間に依存する場合が情報通信でもサービスシステムでも起こり、その後の混雑の原因となるので、そのような場合の要求棄却率について、精度が高く効率的な計算法を試みた。
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