2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20500073
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
杉山 久佳 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (20264799)
|
Keywords | 災害救助 / 自律移動ロボット / アドホックネットワーク / マルチエージェント / USAR |
Research Abstract |
本研究は,大震災などを想定した都市災害問題に対して,被災者のすみやかな救出を可能にする群ロボットレスキューシステムの研究と開発を研究分野とする.平成22年度の研究では,国際会議ISABEL2010からの依頼により,特に群ロボットレスキューシステム内の広帯域情報伝送方式に注目し,同方式を高い伝送成功率で実現する高速制御法にもとづく連鎖ネットワーク内広帯域信号伝送特性について検討した.検討結果は,同国際会議において招待講演として発表した. 高速制御法は,報告者が先に提案した方式であり,アドホックネットワークにおいて伝送帯域を保証するQoS(Quality of Service)伝送を実現する.同方式は,他の研究者によって提案された同期QoSルーティング方式に基づき,その同期フレーム構成に改変を加えたものである.この改変によって,特にネットワークトポロジーの変化が大きなネットワークにおいては伝送成功率の改善が得られることを,先の研究で明らかにした.今回は,群ロボットレスキューシステムが構成する連鎖ネットワークにおいて,トポロジーの変化が無い場合においても,高速制御法によって高い伝送成功率が得られることを,計算機シミュレーションによって明らかにした.群ロボットレスキューシステムにおいては,連鎖ネットワークを通じて被災者を撮影した動画像情報などの広帯域信号の伝送が必要となるので,本研究は重要である.また,当初の研究計画である群ロボットレスキューシステム内ワイヤレス給電ネットワークに対しては,その運用情報の基地局とロボット群での共有を可能とする情報交換操作の基盤となる点において本研究の意義がある.
|
Research Products
(5 results)