2008 Fiscal Year Annual Research Report
民俗芸能の舞踊を含む匠の技の伝承技術の開発に関する研究
Project/Area Number |
20500084
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
玉本 英夫 Akita University, 工学資源学部, 教授 (10108920)
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Keywords | 民俗芸能 / 匠の技 / 伝承技術 / CGアニメーション / コンテンツ・アーカイブ / 舞踊符 / モーションキャプチャ |
Research Abstract |
民俗芸能の舞踊を記録・保存するために、我々は、「舞踊符」と名付けた技術を提案している。舞踊符はモーションキャプチャで記録した人の動きを基本動作に分割して名前を付けたもので、舞踊を構造化して記録でき、また、CGを作成することによって様々な視点で舞踊を鑑賞できる技術である。本研究では、舞踊符の技術を基盤として、民俗芸能の舞踊を含む「匠の技」の伝承技術を開発することを目的とする。 伝承に際して、教える人(教師)は、1) 学ぶ人(生徒)に模範を見せる、2) 一つ一つの動きの意味、動きのどこに着目すべきかなどの説明を加える、3) 最初は部分的に教える、4) 生徒の動きを見て指導する、5) 教師は習熟度を評価する、などを行う。伝承のためには、1)2)3)のような情報が記録・保存できること、記録・保存されている情報を処理して4)5)に必要な情報を提示できる必要がある。このために、本研究では、a) 教師の舞踊符を基に、生徒と同じ体形のモデルを踊らせる手法、b) 生徒の演技と教師の演技とを比較する手法、c) 動きに同期させて動きの意味を生徒に提示する手法、の開発を目指す。 平成20年度は、a)の手法の開発を目標に、以下に示すような研究を行った。 1) 教師の舞踊符で生徒のモデルが動くCGアニメーションを制作するには、関節間の距離など生徒の体形計測が必要である。デジタルカメラで撮影した人体の画像を基に、簡易に人体計測ができるソフトウェアを開発した。 2) データベースサーバに記録されている教師の舞踊符を、人体計測の結果得られた生徒のモデルに合わせたデータに変換するためのソフトウェアを開発した。 3) 生徒のモデルに変換した舞踊符と生徒のモデルとのマッピングを行い、教師の舞踊符に基づいて、生徒のモデルが踊るCGアニメーションを作成する手法を開発した。
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Research Products
(10 results)