2008 Fiscal Year Annual Research Report
ペンコンピュータ上での手書き筆記環境構築に関する研究
Project/Area Number |
20500113
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
宮尾 秀俊 Shinshu University, 工学部, 准教授 (10239353)
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Keywords | ユーザインタフェース / 手書きメモ / ペンコンピュータ |
Research Abstract |
手書きメモの検索に用いる、メモ書きのデータ表現と検索手法について検討を行なった。 具体的な手法は次のとおりである。1、ペンコンピュータ上で筆記された記号や文字は、筆記軌跡にそって、ほぼ等時間間隔でサンプリングされ、時系列2次元座標データとして取得される。これを扱いやすいように、各ストローク(一筆で書かれた筆記軌跡)ごとにサンプリング点間を直線で結び、得られた区分的直線群を一定数(N)、等間隔で再サンプリングし、サンプリング点間の直線の傾きに基づいて8つの方向に量子化して表現する(フリーマンコード化)。これにより、1つのストロークをN個の数値列(0から7)で表現できる。2、あらかじめ多くの筆記者に書いてもらったメモ書きから、上記の方法で大量のフリーマンコード列を抽出し、コード間の距離に基づき、k-means法を用いてコード列(ストローク)のクラスタリングを行なう。各クラスタは文字を付与して表現した。3、データベースに登録するメモ書きについて、各ストロークを同様の方法でコード化し、上記で得られたクラスタ中心に基づいてクラスタリングし、文字を付与する。これにより、メモ書きは書き順に沿った文字列で表現される。4、検索キーとして入力されたメモ書きについても、同様の方法でクラスタ文字による表現を行ない、データベースとの文字列マッチングによって検索を行なう。上記手法を実際のメモ書きに適用したところ、検索キーとして入力されたメモからデータベース中の目的のメモ書きが検索できることを確認した。今後はデータを増やし、検索精度や速度の定量的な評価を行なう予定である。
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