2009 Fiscal Year Annual Research Report
逆シミュレーション手法による協調熟練技能の抽出とその継承手法の研究
Project/Area Number |
20500125
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
倉橋 節也 University of Tsukuba, 大学院・ビジネス科学研究科, 准教授 (40431663)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 和彦 筑波大学, 大学院・ビジネス科学研究科, 教授 (50302378)
吉田 健一 筑波大学, 大学院・ビジネス科学研究科, 教授 (40344858)
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Keywords | シミュレーション / エージェント / 遺伝的アルゴリズム / モデル選択 / 画像検索 / 温暖化ガス削減 |
Research Abstract |
1、グリッドベースモデル選択エンジンの開発 グリッド計算機環境で実行可能な、実数値遺伝的アルゴリズムを用いた逆シミュレーションエンジンの開発に加え、複数のモデル候補から社会指標に最も近いもの選択するモデル選択手法を組み込んだ。この結果、モデルパラメータの削減が可能となり、説明力の高いモデル設計を支援することができた。 2、エージェントシミュレーションモデルの実装 組織構造および歴史学の事例を用いて、モデルの景観を観測し、変数感度を可視化する手法と、モデル選択手法のエージェントシミュレーションモデルへの実装を行い、本手法の有効性を検証した。その結果、従来の手法では得られなかった、より精細なパラメータ変化に対するモデルの景観を観測することができるようになった。また、不要なパラメータの削減も可能となった。 3、画像検索手法の開発 プラント運転監視等で重要となる画像検索手法の研究開発を実施し、画像グループに基づく撮影画像の同定精度を格段に向上させることが可能となった。テスト画像として都市景観画像を用い、複数の参照画像群に対する検索画像の一致度を、高い確度で推計できることを検証した。 4、地球温暖化ガス削減に向けたシミュレーション手法の検証 社会的ジレンマと言われ、最適解が自律的には獲得できない温暖化ガス排出問題の発生分析を行い、ジレンマ状態を回避するための条件のひとつを発見することができた。このことにより、プラント操業において急速に重要視されてきた温暖化ガス排出削減に対応するため、どのような操業ルールを適用すればよいかをシミュレーションするモデルを研究開発し、その有効性を確認することができた。
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