2011 Fiscal Year Annual Research Report
知識創造支援型データベースシステムの構成法と効率化に関する研究
Project/Area Number |
20500137
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
北上 始 広島市立大学, 情報科学研究科, 教授 (50234240)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒木 進 広島市立大学, 情報科学研究科, 准教授 (20225288)
田村 慶一 広島市立大学, 情報科学研究科, 准教授 (80347616)
森 康真 広島市立大学, 情報科学研究科, 助教 (60264959)
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Keywords | テキストデータ / 配列データ / 規則性抽出 / 索引構造 / 正規表現 |
Research Abstract |
本研究では、人間の知識創造過程が記憶・演繹・帰納・発想から成るという点に着目し、資産価値や知識資産の創造の支援をめざした知識創造型データベースシステムの研究を行う。本年度の研究実績をまとめると以下のとおりである。【知識創造支援型データベースシステムの構成法】文字列データに対する類似検索を行うと、非常に多くの検索結果(関係オブジェクト)、すなわちミスマッチクラスタが得られる。ユーザがミスマッチクラスタを閲覧するには大変な負担がかかる。今年度は、効果的に規則性を見つけ出す方法について、さらに検討を行った。その結果、文字列データベースの問合せにおいては、編集距離に基づく類似検索を行うこと、この検索により返されたミスマッチクラスタに対しては、汎化処理を行う前にミスマッチクラスタのアラインメント処理を行うことが、精度の高い規則性の抽出につながることがわかった。また、データベースの大規模化に対応するために、知識創造支援型データベースシステムにスケーラビリティを持たせる方法、特に、文字列データを対象にしたサフィックス木や空間データを対象にした幾何学的サフィックス木に基づく索引構造について検討した。具体的には、サフィックス木をデータページに格納し、ディスクと主記憶との間でやりとりされるデータページを管理する方法を検討した。【知識創造支援型データベース処理の効率化】前述のミスマッチクラスタから規則性を計算するために、マルチコアCPU上で段階的一般化法を並列処理する方法を検討した。【ソーシャルネットワークに関する知識創造支援方法】現在、Twitterなどを対象に、コミュニティ構造を抽出する方法について調査検討を行ったが、収集されるデータは大規模であるため、この場合についても、データを効果的に管理するデータベース管理方法が重要であることがわかった。【知識創造支援型データベースを応用する方法の研究】デジタル台風データベースを対象に台風被害予測モデルを見直し、的中率を上げる方法について検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度末に発表した国際会議録誌に肉付けを行うために、本研究テーマの中核となる知識創造支援機能の構成法や知識創造支援処理の効率化についての基本検討は、ほぼ終了しており、その検討結果の一部は、研究会等で発表している。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は最終年度であり、まとめを行うための研究調査のみならず、中心となるソフトウェアの部分試作を通じて、研究成果を国内外で順次発表していく予定である。
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