2010 Fiscal Year Annual Research Report
多項式表現を用いた幾何学的変形を許容する高速画像探索
Project/Area Number |
20500150
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大町 真一郎 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30250856)
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Keywords | 画像探索 / 画像認識 / テンプレートマッチング / 幾何学的変形 / 多項式 / 道路環境認識 / パターン認識 / コンピュータビジョン |
Research Abstract |
本研究課題では、多項式を用いた画像照合による物体探索法について検討してきた。本年度は、前年度までに構築した多項式を用いた物体探索システムのプロトタイプを用い、本研究課題で開発した手法の実際の問題への応用を中心に研究を進めた。 1.実際の問題への応用 前年度までの検討結果に基づき、提案手法を実際の問題に適用するための手法について検討した。提案手法は比較的単純な形状で大きさが不明な物体を探索することを最も得意とすることがこれまでの研究からわかっている。実時間で画像を取得しながら物体を探索するシステムを想定し、高度道路交通システムへの応用を想定し、交通信号の自動検出および識別のためのシステムを構築した。そして、実際のシステムを想定し、車載カメラを用いて道路環境を撮影する研究環境を構築し、画像を収集してその性能を評価した。その結果、従来法と比較して大幅に検出速度を向上させることに成功した。 2.本研究課題の理論拡張の可能性の検討 本研究課題は静止画を対象とし、静止画中からテンプレートと似た領域を高速に抽出することに関して一定の成果が得られた。しかし、ロボット視覚等に応用する場合は動画を扱うほうが一般的である。動画の場合モーションブラーが発生する等のデメリットがあるが、時系列画像を扱える利点もある。本研究課題の理論を、動画像を扱うように拡張するための方法について基礎的な検討を行なった。今後さらに具体的なアルゴリズムの開発を行なっていく予定である。
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