2009 Fiscal Year Annual Research Report
産業用無人ヘリコプターを用いた農業用ハイパースペクトルデータ取得系に関する研究
Project/Area Number |
20500153
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
宇都 有昭 Tokyo Institute of Technology, 大学院・総合理工学研究科, 助教 (90345356)
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Keywords | リモートセンシング / ハイパースペクトル / 計測工学 / 精密農業 / 産業用無人ヘリコプター |
Research Abstract |
耐衝撃・耐振動性および電磁波遮蔽性を機能として持たせることで、産業用無人ヘリコプターへの搭載を可能としたハイパースペクトル取得系の設計、製作をおこなった。耐衝撃・耐振動性は、フラッシュメモリディスクおよびワイヤーロープ防振器の適用、電磁波遮蔽性は、シールド性に優れた筐体により実現された。無人ヘリコプターのペイロード(30kg)に対して、総重量は20kgである。 2009年9月9日、山形県酒田市広野地区の2圃場において、水稲のハイパースペクトル画像(波長帯域400-1000nm,バンド数121)取得実験を実施した。無人ヘリコプターの移動は速度固定で実施し、撮影フレームレート30fpsの場合に飛行方向の空間分解能は120mm/pixelである。また、観測幅方向の空間解像度は、5m、10m、20mの3高度パターンで取得されたデータに対して、それぞれの空間分解能は4mm、8mm、16mm、測定幅は約2m、4m、8mである。高度20mからの撮影において、圃場(大きさ91m×41m)全領域のハイパースペクトル画像の取得時間は約160秒であることが確認され、広域圃場の高空間解像度ハイパースペクトル画像の高速取得系としての実用性が期待される。また、画像取得時間の高速化により、曇天時における日照量の不安定性の影響が低減できることが示された。 ワイヤーロープ防振器の防振効果により、画像の空間分解能と比較して、取得されたハイパースペクトル画像の振動によるデータ歪みの影響は小さく、振動計測による補正の必要がないことが確認された。
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Research Products
(4 results)