2010 Fiscal Year Annual Research Report
生体音に含まれる特徴的音情報の統計的手法による検出―高精度な識別器を目指して―
Project/Area Number |
20500157
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
松永 昭一 長崎大学, 工学部, 教授 (90380815)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 勝也 長崎大学, 工学部, 助教 (10380718)
小栗 清 長崎大学, 工学部, 教授 (80325670)
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Keywords | 生体音 / 肺音 / 情動推定 / 特徴パラメータ / 統計的音響モデル |
Research Abstract |
生体音の韻律的特徴の詳細なモデル化を行うことを目的に,タグの高度化を行う.具体的には,乳児の泣き声において詳細な音響特徴を5種類の大まかなラベルとして付与を行い,またその境界点をより厳密にしたラベルを付与した.このことで特徴的な音情報の継続時間を韻律情報として扱うことができた 「乳児の泣き声からの情動を推定する研究」に関しては複数の乳児に関して情動を共通して抽出できる音響パラメータの検討を行なった.具体的には,従来のパワーやスペクトル包落情報の他に,一連の泣き声における泣き声区間や無音区間の割合の利用の検討を行った.泣き声区間や無音区間の全体の泣き声長に対する時間割合を正規分布を用いて表現し,その出現確率を用いて情動クラスの識別実験を行った.この結果,韻律情報はスペクトル特徴よりも識別精度を向上させることができることを示した.またスペクトル特徴と韻律特徴の双方を組み合わせて識別する枠組みを構築した 「肺音中に含まれる異常音の検出の研究」に関しては雑音と副雑音の継続時間の長さの違いに着目してモデル化を行うことで,異常音の検出精度を向上できることを示した.また肺音中の異常音の生起確率を用いて,音響セグメントの連鎖に関する局所的な制約と,各呼気吸気間に渡る制約を用いることで,疾患者の検出率を大きく向上できることを示した FPGA上での実装に関しては,音声信号をケプストラムパラメータに変換し,さらにHMMを用いて識別するフレーム同期型の枠組みの基本的な実装を行い,その動作の確認を行った.またケプストラムに加えて特徴パラメータにパワーを用いた実装方法についても検討を行った
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Research Products
(4 results)