2008 Fiscal Year Annual Research Report
準動的環境における移動ロボットのマルチモーダル環境地図生成の研究
Project/Area Number |
20500184
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
坂根 茂幸 Chuo University, 理工学部, 教授 (10276694)
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Keywords | 移動ロボット / 地図生成 / マルチモーダル / 準動的環境 / 無線ICタグ |
Research Abstract |
本研究では、レーザ距離センサにより得る距離プロフィール、準動的物体の3次元幾何形状の情報に加えて、搭載したカラーステレオ・カメラから得られる画像情報(カラー画像・距離画像)も反映させた準動的環境の「マルチモーダル環境地図」生成によりSLAMの信頼性向上を図ることを目指す。 今年度(20年度)は、準動的物体の一例である椅子(軸回りに回転の自由度があるもの)の姿勢推定を画像情報に基づいて行うサブシステムを構成した。これは、距離センサ情報のみでは椅子の回転軸の位置のみが計測されるだけで回転軸周りの角度が不明となって準動的物体のポーズ推定が困難となり、マルチモーダルな情報の利用が不可欠な場合の例である。具体的には、(a)椅子の3次元幾何モデルに基づき、軸回りの回転の自由度を推定するために見えのモデル(2次元画像)生成して、(b)ICタグの検出に基づきロボットは対象の方向にカラーカメラ(USBカメラを使用)を向け、椅子の画像情報を入力する。そして、椅子の色情報に基づく領域(実験例では青色領域)の2値画像と、(b)で撮像した画像から抽出する青色領域との交差(intersection)領域の面積を求め、この値を(b)の実画像における青色領域の面積値で割った値をマッチングの評価関数とする。この評価値が最大となる回転角度を求めることで椅子の姿勢角の推定が可能になる。実験により、本方法で椅子の軸周りの回転姿勢について推定が可能であることを確認した。 また、画像情報から環境物体の意味的情報をロボットに教示して「マルチモーダル地図」の生成を行う機能を構成する一環として、人が指さしにより環境内の物体を教示するインタラクションシステムの構成に着手した。具体的には、環境の距離画像を直接得られる距離カメラを利用し、3次元作業空間で指さし直線を推定するプロトタイプシステムを構成した。
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