2010 Fiscal Year Annual Research Report
準動的環境における移動ロボットのマルチモーダル環境地図生成の研究
Project/Area Number |
20500184
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
坂根 茂幸 中央大学, 理工学部, 教授 (10276694)
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Keywords | 移動ロボット / 地図生成 / マルチモーダル / 準動的環境 / 無線ICタグ |
Research Abstract |
平成20年度~22年度に構築してきた3つのサブシステムについて総括し、今後の課題を考察した。 1. 準動的物体としての椅子(Z軸回りに回転の自由度をもつ物体の例)を例にとり、画像情報に基づきポーズ(pose)を推定するサブシステムを構成した。そこでは、カラーの実画像情報と物体の3次元幾何モデルのマッチング処理を行い、準動的物体のポーズ推定の信頼性向上を図ったが、様々な状況に対応可能な処理の一般化に課題が残った。今後は、ロボットと物体との相対的位置に応じて、適切な観測位置を計画するセンサプラニング機能も必要である。 2. 環境地図に物体の意味的情報を付加する一環として、教示者の指差し方向を推定するサブシステムを構成した。距離画像から腕部分を抽出して2値画像領域の細線化処理を利用して求める方法の有効性を確認できた。今後は、システムの信頼性向上が必要である。例えば、上腕・下腕に対応して連結した2個の円筒モデル等の腕の幾何モデルと観測された距離画像とのマッチングに基づき腕の動きを追跡する方法、また、多様な手法に基づく人の動作推定方式についても検討する必要がある。 3. これも前記2.と同様に、環境地図に物体の意味的情報を付加するマルチモーダルレ化の一環として構成したサブシステムである。物体を教示者がロボットに音声で教示する際に、連続音声認識システムJulius、形態素解析システムMeCab、そして、リレーショナルデータベースの管理システムPostgreSQLを結合し、物体名称や物体の所有者情報などを音声情報から推定し、教示物体の意味情報を音声から抽出してデータベースに格納するサブシステムを構成し、有効性を確認した。今後は、様々な側面から音声情報処理の信頼性向上を図る必要がある。
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