2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20500202
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
HUYNH Nam Van Japan Advanced Institute of Science and Technology, 知識科学研究科, 助教 (00362020)
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Keywords | 感性情報学 / 解析・評価 / 意思決定 / 不確実性 / 情報融合 / ファジィ集合 / 多属性意思決定 |
Research Abstract |
昨年度、本研究では意思決定における情報統合の問題に取り組んできた。特に、あいまいさと不確実性を持つ情報を表現するために利用可能なデンプスター・シェファー理論の枠組内で矛盾管理の問題を取り上げた。統合すべき複数の情報源が矛盾を内包するかどうかは、選択肢の中から手段を選ぶ際に特に重要な役割を果たすため、矛盾識別の問題と意思決定における情報統合の矛盾管理手法について注意深く研究してきた。従来研究の多くは、矛盾がある場合には統合された情報に空集合を割り当てるように考えて、矛盾管理手法とは大きく異なるデンプスターの統合規則に代わるものを提供しようとしてきた。 我々が新しく導入した評価方法は、情報統合の矛盾分析において二つの証拠間の差異を基準として判断する方法である。この新しい方法によれば、統合された情報は二つに分割され、一方に中立の信念の情報が統合結果として表現され、他方に矛盾が反映される。興味深いことに、この分析は従来の研究でしばしば疑問が生じていたデンプスター規則の有効性の疑問を解決するのに役立つ。また、割引演算子を結合演算子と連携して利用することも提案し、意思決定において多情報源や多属性からなる証拠統合の際の矛盾解消を行う。ここで提案した割引-結合連携構想の適用例として、多くの情報を統合する実験的研究も行い、従来の関連研究と比べてより良い結果を得られることを示した。
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