2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20500202
|
Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
HUYNH NamVan 北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 助教 (00362020)
|
Keywords | 感性情報学 / 解析・評価 / 意思決定 / 不確実性 / 情報融合 / ファジィ集合 / 多属性意思決定 |
Research Abstract |
不確実性と不正確性を伴う情報の表現と統合の問題に関して既に得られた研究成果に基づき、昨年度は多属性意思決定(MADM)の評価モデル開発に注力し、個々の消費者への伝統工芸品の推薦と新製品開発への応用をそれぞれ実施した。特に、日本の伝統工芸品に対する顧客の感性データと嗜好に基づいた多属性評価モデルを開発した。この評価モデルは、感性データと目標のあいまいさ(ファジネス)の頻度に基づく確率的な不確実性を取り扱うことができ、伝統工芸品が消費者の嗜好に最も良く合致するような個人向け推薦を提供できる。また、ファジィ論理に基づく従来の選別モデルの限界を克服した、新製品開発用の新しい言語学的選別評価モデルを提案している。 この研究プロジェクトの枠組みにおいて、2010年4月9-11日に石川県能美市の北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)で「不確実性の統合的マネジメントと応用に関する国際シンポジウム(IUM2010)」を開催し、成功したことも重要である。このシンポジウムには、日本、米国、カナダ、英国、フランス、スペイン、ポーランド、ポルトガル、ハンガリー、チェコ、ベルギー、ベトナム、中国、マレーシア、台湾の各国から、この研究分野で活躍する世界的に著名な研究者や若手の熱心な研究者が65名参加した。シンポジウムは盛況であり、その成果はSpringer社の「Advances in Intelligent and Soft Computing」シリーズの一編として出版された。さらに、「意思決定における不確実性の統合的マネジメント」と題する論文集を著名な学術雑誌「Annals of Operations Research」(Springer社)の特集号として編集中であり、この研究プロジェクト課題について実施された最新の研究成果を掲載する。
|