2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20500207
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
小林 邦和 Yamaguchi University, 大学院・理工学研究科, 助教 (40263793)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大林 正直 山口大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (60213849)
呉本 尭 山口大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (40294657)
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Keywords | 強化学習 / マルチエージェント / 大脳情報処理 / 状態予測 / 自律構成 / モジュール構造 / 協調行動 / ロボット |
Research Abstract |
平21年度は提案システムの改良と解析,計算機シミュレーションによる性能検証,並びに実機環境の構築を行った.具体的には以下の成果が得られた. 1. 平成20年度に提案し,平成21年度に改良を行った大脳情報処理模倣型強化学習システムは,以下の特徴を有してる.平成21年度は,主に協調行動の実現という側面から,提案システムの理論的な解析を行った.同時にマルチエージェントシステムにおける協調行動の定量的な解析を行った. ・他エージェントの状態予測機能とモジュールと階層の自律構成機能を併せ持つ. ・各モジュールは,次状態の予測を行う状態予測器と行動決定を行う行動制御器を内部に持つ. ・提案システムでは,ヒトの大脳における情報処理機構に倣い感覚器官から高次機能まで抽象レベルを階層状に表現し,また同一レベルにおいてモジュールを複数配置することで,状態空間の整理を行い,学習の効率化を図っている. ・提案システムにおけるメタパラメータを自動的に調整する機能を有す. ・状態予測機能によりマルチエージェントシステムにおける協調行動の創発を指向したシステムである. 2. 提案システムを用いて,マルチエージェントシステムにおける創発現象の解析を計算機シミュレーションにて検証した. 3. 平成20年度に設備費で購入したハードウェア(設備備品の自律移動ロボットe-puckと制御用パソコン)及びソフトウェア(自作)の環境の更なる整備を行った.具体的には,ロボットと制御用パソコンとの無線通信技術とロボットの制御システムの開発を行い,実機環境における提案システムの検証を行った. 更に,本研究を通して得られた知見を用いて,学部・大学院の教育効果の向上という派生効果があった.学生実験において,本研究,実機ロボットを用いた組み込みシステムの開発を行う実験教材を制作した.
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