2009 Fiscal Year Annual Research Report
機関リポジトリへの登録が学術文献流通に対して及ぼす効果についての定量的解析
Project/Area Number |
20500219
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
逸見 勝亮 Hokkaido University, 理事・副学長・附属図書館長 (20002321)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
逸村 裕 筑波大学, 大学院・図書館情報メディア研究科, 教授 (50232418)
古賀 崇 京都大学, 附属図書館研究開発室, 准教授 (60390598)
|
Keywords | 機関リポジトリ / オープンアクセス / 引用 / 利用統計 / 被利用度 |
Research Abstract |
本研究は、機関リポジトリや電子ジャーナルで公開された研究論文の被利用度・被引用度を調査分析することにより、現代の電子情報流通環境下における研究者の文献入手行動の一端を明らかにしつつ、機関リポジトリによるオープン・アクセスの効果について検証するものである。 平成21年度においては,1)被利用記録の収集と分析では、機関リポジトリのアクセスログを使用し、誰が機関リポジトリを利用しているのか、どんな方法でアクセスしているのかの整理、分析を行い、これまで明らかにされていなかった機関リポジトリの利用のされ方を明らかにすることができた。また搭載PDFのテキストデータ付与の有無とアクセス数の関係についても分析を行い、テキストデータ付与の有無がアクセス数に強く影響することを明らかにした。2)被引用記録の収集と分析では、被利用記録と被引用記録との照合、及びその関連性の分析に着手した。平成21年度は、被利用記録は機関リポジトリのアクセスログ、被引用記録は引用索引データベース"Web of Science"における2008年末時点の「Zoological Science」誌掲載論文のデータ及び「Zoological Science」誌を引用している論文のデータを使用し、分析を行った。その結果2008年末の被引用数とそれ以後の機関リポジトリのアクセス数の間には相関がないことを明らかにした。 平成22年度は被利用記録については引き続き国際的技術動向を踏まえつつ,各メディア(機関リポジトリ,BioOne,NII-ELS,J-STAGE)のサーバアクセス記録の整理,分析を行う。また引用索引データベース"Web of Science"の「Zoological Science」誌掲載論文のデータ及び「Zoological Science」誌を引用している論文のデータを使用し,個々の被引用カウントの変化を時系列に整理した上で,被利用記録と照合し,被引用状況の特性を抽出する。
|
Research Products
(12 results)