Research Abstract |
平成22年度科学研究費補助金交付申請書に記した研究の目的に沿って,研究実施計画として示した「(1)試作的に作成した研修プログラムの改善」「(2)研修プログラムの適用可能性を明らかにするための図書館の現状調査」「(3)国内外の関連事例の調査」「(4)研修プログラムに付随して必要な関連教材の開発」「(5)研修プログラムの有効性を評価するための規準の検討」「(6)実証実験の実施と結果の分析」に取り組んだ。とりわけ,(5)と(6)に力を注いだ。 (1)は,研修プログラムの再改訂を試みた。(2)は,福井県及び秋田県において,追加の調査を実施した。(3)は,国際図書館連盟(IFLA)世界大会(エーテボリ大会)において,情報収集を行なった。(4)は,(1)に基づき関連教材の最終版を作成した。(5)は,研究者及び平成21年度に実施した実験的研修の協力図書館の責任者と受講者に対する聴き取り調査を行い,評価規準に対する考察を深めた。(6)は,(1)と(4)を用い,平成22年10月から平成22年12月にかけて,秋田県,宮城県,千葉県,大分県の各図書館,ならびに,なごやレファレンス探検隊において,実証実験を実施し,実証データの蓄積を厚くした。 平成21年度までの研究結果は,2010年度日本図書館情報学会春季研究集会において,「成果共有型ネットワークを活用したレファレンス研修プログラムの有効性に関する研究」と題して発表した。また,平成22年度のまでの研究成果の一部を用いて,韓国文献情報学会創立40周年記念国際会議における"Product-Sharing and Outcome Generation:New Contributions of Libraries to Research, Learning and Professional Development in Japanese Context",及び,International Conference on Digital Libraries & Knowledge Organizationにおける"Creating a Culture of Librarian's Knowledge Sharing:A Trial in Japan"の講演を行なった。
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