2010 Fiscal Year Annual Research Report
ポスト市町村合併時代の地域情報化政策:離島を中心として
Project/Area Number |
20500228
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
田畑 暁生 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (20283848)
|
Keywords | 地域情報化政策 |
Research Abstract |
本年度は最終年度であり、これまで行けなかった離島への取材および、これまで既に取材した離島の最新状況の確認、情報行動アンケート調査などを行った。以下、具体的に記述する。離島で今年度始めて取材を行ったのは、沖縄の座間味村、渡嘉敷村、粟国村、伊豆諸島の御蔵島村、三宅島、青ヶ島村、隠岐地方の知夫村、瀬戸内の小豆島町、土庄町、日本海の飛島である。甑島列島には校費を使って取材に行っている。こうした島々の情報化について一般化はできない。一つ言えるのは、集落が密集している島においては、情報化投資は安価にでき有利である。伊豆で言えば、御蔵島はそうであり、三宅島は海岸沿いに集落が分散しているため、非常に高くつく。前年度までに行ったところで再訪したのは、奄美群島(奄美大島、徳之島、沖永良部、世論)および、長崎県五島市、隠岐の海士町である。特に徳之島と沖永良部では変化が大きかった。廃止するとされていた天城町のCATVが復活するなど、2009年度補正予算による大規模投資の効果が表れていた。一般化の難しいこうした離島の地域情報化の取組については、2011年3月に出した単行本『離島の地域情報化政策』(北樹出版)にまとめた。離島以外の合併自治体についても、比較のためにいくつか訪問した。具体的には石川県かほく市、愛知県新城市、長野県東御市、千曲市などである。長崎県の新上五島町では、教育委員会の協力を得て、中学生の情報行動に関するアンケート調査を実施することができた。そこでは、ケータイの所有率が全国と比べて有意に低いなど、さまざまな興味深い結果を得ることができた。
|
Research Products
(3 results)