2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20500234
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
内海 彰 The University of Electro-Communications, 電気通信学部, 准教授 (30251664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 真樹 電気通信大学, 電気通信学部, 准教授 (80302826)
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Keywords | 認知科学 / 人工知能 / 実験系心理学 / 比喩 / 潜在意味分析(LSA) |
Research Abstract |
平成20年度の研究によって得られた成果は以下の通りである. 1. 動詞比喩の理解過程の解明 (1) 動詞比喩に対する基礎データ(比喩解釈,適切性や慣習性などの評定)を収集した. (2) 動詞比喩の理解過程として我々が提案している二段階カテゴリー化理論の妥当性を検証するために,質問紙法によるオフライン実験(動詞比喩の解釈と,動詞から想起される語句,または比喩文の動詞部分を想起語句で置き換えた文から想起される語句を比較する)および理解時間計測によるオンライン実験を行った.その結果,新奇な動詞比喩では二段階カテゴリー化(間接的なカテゴリー化)が行われるが,慣習的な動詞比喩では(直接的な)カテゴリー化が行われるという我々の仮説を支持する結果が得られた. (3) ベクトル空間モデルに基づく動詞比喩の理解のシミュレーション実験を行い,上記の仮説をし支持する結果を得た. 2. 複合名詞句の理解過程の解明 比喩理解過程の計算モデルを複合名詞句(noun compound)の理解過程の計算モデルに応用するための実験を行い,特に比較過程に基づくモデルが良好な結果を得ることを示した.
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