2009 Fiscal Year Annual Research Report
ベイズ的なマルチスケール・ブートストラップ法の理論とその応用
Project/Area Number |
20500254
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
下平 英寿 Tokyo Institute of Technology, 大学院・情報理工学研究科, 准教授 (00290867)
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Keywords | ブートストラップ / アルゴリズム / 統計数学 / 機械学習 / バイオインフォマティクス / 系統進化 / 統計的仮説検定 / ランダムネス |
Research Abstract |
データから得られる推定値の信頼度を計算するために,データのランダムネスを高精度で計算するリサンプリング・アルゴリズムの開発を目的とする.これまでに提案したマルチスケール・ブートストラップ法では頻度論の立場で統計的仮説検定の不偏な確率値(または信頼度)を近似計算することを試みてきた.これを発展させて,本研究では頻度論だけでなくベイズ法の立場で事後確率の計算,および,両者の融合を目指す.ベイズのみならず頻度論的にもマルチスケール・ブートストラップ法を拡張して適用範囲を広げる. 本年度は以下の点について研究を行った.1.ブートストラップ確率の漸近展開を4次の精度まで行い,従来の3次の理論の結果を発展させた.この結果の証明を幾何的な議論を利用して行うアプローチを考えて,従来よりずっと容易に結論を導けるようになった.2.その結果,頻度論とベイズの関係についていくつかの関係が導かれた.3.機械学習のバギング法へマルチスケール・ブートストラップを適用して,従来のブートストラップ確率のバイアスが減少することを確かめた.4.能動学習においてバギング確率0.5となる点をサンプリングする手法(QBAG)にマルチスケール・ブートストラップを適用するQMBAG法を考案し予備的な検証をおこなった.5.因果分析(LinGAM法)への応用も行った.6.グラフのスケールフリー性についてMCMCによる実装を行った.7.False discovery rate(FDR)の計算においてマルチスケール法のアイデアが利用できることを確認する予備的な実験を行った.
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Research Products
(6 results)