2009 Fiscal Year Annual Research Report
医薬品開発における予測可能性の向上のための統計的方法の研究
Project/Area Number |
20500255
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
濱崎 俊光 Osaka University, 医学系研究科, 准教授 (40379243)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 知之 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (70324829)
寒水 孝司 大阪大学, 臨床医工学融合研究教育センター, 特任准教授(常勤) (80408723)
上坂 浩之 大阪大学, 臨床医工学融合研究教育センター, 特任教授 (60446250)
|
Keywords | 臨床試験 / 統計的シミュレーション / 多重評価指標 / 適応的デザイン / 標本サイズの設定 / 確率化操作 |
Research Abstract |
本研究でとり扱う三つ問題,(1)臨床試験の統計的シミュレーション,(2)効率的な試験デザインの設計と解析,(3)多重評価指標に基づく試験デザインの設計と解析について,最新の研究の状況を確認し,とり組むべき内容とその方向性を確認し,後続の研究の基盤となる基礎的研究を中心に行った.進捗の大きかった内容について,以下に示す. (1) 臨床試験の統計的シミュレーション:いくつかの疾患領域で示されている理論モデルと理論モデルに基づくシミュレーションの問題点を統計的観点から洗いだした.とくに,Kamijima(2006)で得られたデータに基づき,大うつ病の再発に対する治療に対して治癒・比例ハザード・モデルと治癒・生存時間CARTを適用し,シミュレーションで使用する統計モデルの検討を行った.そこで得られた成果を学会で報告した. (2) 効率な試験デザインの設計と解析:臨床試験で一般的に用いられている確率化操作の方法を整理し,それらの特徴と性能を評価した.とくに,群間の例数不均衡が検定の検出力に及ぼす影響,偶然的な共変量の不均衡の治療効果の推定に及ぼす影響を指標として,確率化操作の方法の性能を数値的に検討した. (3) 多重評価指標に基づく試験のデザインと解析:寒水他(2006)の成果を発展させる形で,評価指標が2値で与えられる場合について,主要評価項目が複数ある状況における標本サイズの設計を重点的に研究し,Joint Statistical Meetingにてその成果を報告した.
|