2008 Fiscal Year Annual Research Report
エシェロン階層情報に基づく時空間データの分析とその応用
Project/Area Number |
20500258
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
栗原 考次 Okayama University, 大学院・環境学研究科, 教授 (20170087)
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Keywords | エシェロン解析 / 時空間データ / 階層構造 / ホットスポット / 空間スキャン統計量 / クラスター分析 / SNP / 地域データ |
Research Abstract |
平成20年度は、 1.時空間データのホットスポットの検出 2.遺伝子に対する時空間構造分析 3.地域データに対するピークを中心とした圏による分類手法の開発について集中的に研究を行った。 1.時空間データのホットスポットの検出 本研究では、ホットスポットの検出にあたり、横断的に2次元空間上でモテル化する従来の方式を拡張し、時間及び空間上でモデル化しホットスポットを検出する方式を提唱した。すなわち、cross sectional dataのホットスポット検出からlongitudinal dataのホットスポット検出への拡張について研究を行った。また、開発された方式を韓国地震データに適用し、ホットスポットの時間的な拡大、縮小、移動、合併などの時間的な遷移について検討した。 2.遺伝子に対する時空間構造分析 疾患関連遺伝子や疾愚感受性遺伝子発見の方法で確立されたものはない。そこで本研究では、遺伝子の連鎖不平衡を利用する従来の方法を拡張し、遺伝子の空間的な隣接情報及び遺伝子関連により得られる階層構造に基づき関連ブロック遺伝子を検出する方法を提唱するとともに、具体的なSNPデータに適用し新たなブロックを検出した。 3.地域データに対するピークを中心とした圏による分類手法の開発 本研究では、各種の地域データに対して、エシェロン解析で得られた階層構造とピークとの隣接情報を基にエシェロンクラスター表を構成し、ピークを中心とした圏による分類する方法について新たに提唱した。また、都道府県別人口密度データに適用し、日本の都道府県を10圏に分類した。 1.については、京都大学や北海道大学における特別講演に加え、IACS2008及びCOMPSTAT2008などの査読論文において公表した。2.については、Computational Statistics & Data Analysisなどの査読論文において公表した。3.については、COMPSTAT2008などの査読論文において公表した。
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