2008 Fiscal Year Annual Research Report
グラフィカルモデルにおける統計数値計算法の効率化と加速化に関する研究
Project/Area Number |
20500263
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
黒田 正博 Okayama University of Science, 総合情報学部, 准教授 (90279042)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 裕一 岡山理科大学, 総合情報学部, 教授 (80230085)
中川 重和 倉敷芸術科学大学, 産業科学技術学部, 教授 (90248203)
榊原 道夫 岡山理科大学, 総合情報学部, 教授 (70215614)
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Keywords | EMアルゴリズム / 加速化法 / Aitkenδ^2 |
Research Abstract |
Kuroda & Sakakihara (2006)によって提案されたε-accelerated EMアルゴリズムに加えて,欠測データのある対数線形モデルに対するEM (ECM)アルゴリズムの加速化法を提案した.この加速化法はAitkenδ^2法によるものであり,数値実験でその推定性能を比較検討するとともに,収束性および加速性についての数学証明を与えた.ただし,この加速化EM (ECM)アルゴリズムは,収束性と加速性を保障するために統計モデルを限定したものであった.そこで,一般的な統計モデルに適用できるよう,この加速化法を試み,componentwise Aitkenδ^2法を組み込んだ加速化法を提案した.そして,数値実験により収束性と加速性を確認した.次年度以降では,この理論的構造の検討と数理的性質を検討していく予定である. また,本申請課題の1つである交互最小二乗法(Alternating Least Squares, ALS)アルゴリズムに対する加速化法を提案した.人工データによる数値実験による性能比較では,通常のALSアルゴリズムと比べて加速化ALSアルゴリズムは収束回数では8倍,CPU時間では4倍早くなることを確認した.次年度以降も,加速化ALSアルゴリズムの収束性と加速性について研究してことを考えている.また,ALSアルゴリズムが適用される場面として変数選択があり,最適な観測変数群を選択するための計算には膨大な時間がかかることが予想される.実データに我々の提案した加速化ALSアルゴリズムを適用し,変数選択にかかる計算時間がどの程度短縮できるかを検証していくことを考えている.また,汎用的な解析手法としていくために,RやS-PLUSといった統計解析ソフトウエアで計算パッケージとして提供する準備をしていく.
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Research Products
(4 results)