2011 Fiscal Year Annual Research Report
グラフィカルモデルにおける統計数値計算法の効率化と加速化に関する研究
Project/Area Number |
20500263
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
黒田 正博 岡山理科大学, 総合情報学部, 准教授 (90279042)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 裕一 岡山理科大学, 総合情報学部, 教授 (80230085)
中川 重和 倉敷芸術科学大学, 産業科学技術学部, 教授 (90248203)
榊原 道夫 岡山理科大学, 総合情報学部, 教授 (70215614)
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Keywords | 交互最小二乗法 / ベクターイプシロン法 / 加速化 / 主成分分析 / 数量化 / 変数選択 |
Research Abstract |
我々は,非計量データに対する主成分分析で用いる交互最小二乗法のベクターイプシロン(ve)法による加速法を提案し,数値実験による交互最小二乗法との比較において反復回数および計算時間で2倍から4倍短縮することができることを示した.この結果を得て,非計量データにおける主成分分析の変数選択問題に交互最小二乗法のve加速法を適用した. この変数選択問題では,観測変数の個数の全組み合せの数だけ主成分の計算が必要であり,その回数だけ交互最小二乗法を適用しなければならない。各回の交互最小二乗法の反復回数は多大になる場合が多く,その結果としてトータルの反復回数は膨大になり,それに要する計算時間も多大になる.そこでve加速が交互最小二乗法の収束をどのくらい速めることができるかを数値実験に検証した.数値実験では,乱数により生成した観測データ(100個体,10変数で5水準のデータ)を使用した.このデータに対する変数選択問題に交互最小二乗法のve加速を適用した結果,変数減少法の場合では反復回数と計算時間はともに35倍短縮された.また,変数増加法では,これらは5倍短縮された.変数増加法による変数選択でかかった計算時間を見ると,交互最小二乗法で35分要した計算がve加速を用いることで7分に短縮されている.更に,交互最小二乗法の反復回数の多い場合に,反復回数と計算時間の両方でve加速の加速効果が大きくなるという結果を得た. この研究結果を,Principal Component Analysis(In Tech Publications)で発表するとともに,2つの国際会議(ISI2011,The 7th IASC-ARS Conference)で口頭発表した.
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Research Products
(8 results)