2008 Fiscal Year Annual Research Report
RNAiを利用したfly/mouse二段階スクリーニングによる自閉症遺伝子の探索
Project/Area Number |
20500323
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
小泉 恵太 Kanazawa University, 子どものこころの発達研究センター, 特任准教授 (70377406)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東田 陽博 金沢大学, 医学系, 教授 (30093066)
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Keywords | 発達障害 / 分子遺伝学 / RNAi |
Research Abstract |
A-1. ショウジョウバエのRNAiゲノムワイドスクリーニング 研究分担書の東田と共同でRNAiゲノムワイドスクリーニングを行い、年度内に約1500の遺伝子をスクリーニングした(従来の分を含め、ショウジョウバエ全遺伝子の65%にあたる約8800遺伝子をスクリーニング)。これらの遺伝子について対応するヒトホモローグを同定し、発達障害との関連性があると思われる複数の遺伝子を絞り込んだ。 A-2. ショウジョウバエRNAiトランスジェニック系統を用いた機能解析 スクリーニングされた遺伝子のうち発達障害に関与する可能性の高い遺伝子としてエピジェネティック転写制御に関わる遺伝子を研究対象とし機能解析を進めた。この遺伝子のRNAiでは神経発生に異常を示すとともに、体節運命決定の異常であるホメオティック表現型が観察された。今後、脳内での神経発生異常について精査する計画である。 B. マウス初代培養細胞を用いたRNAi マウスE14胚、cortexを用いた初代培養細胞系を用いたRNAi実験系を確立した。ただ、この系では長期間培養下でのRNAi実験に成功しておらず、今後更なる工夫が必要である。 この系を用いてA-2にて研究を進めているショウジョウバエ遺伝子のマウスホモローグについてRNAi実験を行った。GFAP/β-tubulin抗体をマーカーとして用い、神経初期分化段階での異常の解析を行い、良好な結果を得ることが出来た。 C. ヒト血液からのRNA抽出とRT-PCR実験 来年度以降に計画しているヒト血液サンプルを用いた研究のための予備実験として研究代表者本人の血液を用いRNA抽出、cDNA合成及びRT-PCR実験を行い、一連の実験が問題なく本研究室で行えることを確認した。
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