2009 Fiscal Year Annual Research Report
RNAiを利用したFly/mouse二段階スクリーニングによる自閉症遺伝子の探索
Project/Area Number |
20500323
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
小泉 惠太 Kanazawa University, 子どものこころの発達研究センター, 特任准教授 (70377406)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東田 陽博 金沢大学, 医学系, 教授 (30093066)
|
Keywords | 発達障害 / 分子遺伝学 / RNAi |
Research Abstract |
1.ショウジョウバエ遺伝子ホモローグのマウス脳内発現解析 ショウジョウバエRNAiスクリーニングによって得られた遺伝子のマウスホモローグについて、マウス脳内での発現をRT-PCRによって解析し、マウス脳で特徴的な発現を示す遺伝子をリストアップした。 2.Ect2遺伝子の解析 Ect2はショウジョウバエ研究において、ヒト自閉症原因遺伝子であるUbe3Aと相互作用を示すことが報告されており、我々の遺伝子リストにも存在し、マウスRT-PCR解析では非常に特徴的な発現を示した。そこで、この遺伝子について発現解析を行い、本年論文として投稿した(研究発表参照)。 3.CD38遺伝子のヒト自閉症患者での解析 自閉症患者で特徴的に見られるCD38遺伝子のSNPについて、ヒト血液サンプルを用いてRT-PCRを行い、実際にSNPを持つCD38mRNAが発現していることを確かめた。この解析は本年に論文として投稿し、受理された(研究発表参照)。 4.マウス未同定遺伝子、Hitのショウジョウバエ、マウス双方での機能解析 金沢医科大学、中島日出夫博士との共同研究をスタートし、ストレス応答分子として新たに同定されたHitの生体内機能について、ショウジョウバエ、マウスの発生期脳内での機能を解析した。Hitはショウジョウバエ、マウス双方で発生期の神経の生存生、分化に必要な分子であることが示唆された。この成果については第32回分子生物学会にて発表した(研究発表参照)。現在投稿準備中である。
|