2008 Fiscal Year Annual Research Report
APP細胞内ドメインの神経毒性解析のためのトランスジェニックマウスの作製
Project/Area Number |
20500334
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
中山 耕造 Shinshu University, 医学部, 講師 (70192680)
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Keywords | アルツハイマー病 / APP / γ-セクレターゼ / 細胞内ドメイン / 細胞死 / アポトーシス / トランスジェニックマウス / DNAマイクロアレー |
Research Abstract |
我々は、γ-セクレターゼによってAPPが切断されるときにAβと同時に生じる細胞内ドメイン(APPIC)が神経毒性を持つことを培養細胞レベルで示しており、これはAβアミロイドの沈着以外にも、APPを介したアルツハイマー病の発症に関与する機構が存在する可能性を示唆する重要な結果だと注目されている。我々は本研究において、この培養細胞で見られたAPPICによってひき起こされる神経細胞死が、より生理的な状態でも起こるのかを明らかにする予定である。さらに、生理的な状態でも細胞死をおこすのならば、この細胞死がアルツハイマー病の発症を部分的にでも反映していないのかを調べる予定である。 我々は、APPICの発現を脳特異的にコントロールできるトランスジェニックマウスを作製した。現在、このトランスジェニックマウスを用いて組織学的・病理学的にAPPICが発現している部位で細胞死が起こっていないかを検討している。今後、細胞死が起こっていた場合、アポトーシスによるものかどうかTUNEL法を用いて調べる。また、脳からDNAを抽出して電気泳動し、細胞死に伴ってDNAラダーが検出できるかを調べるつもりである。 また、APPICは核内で特定の遺伝子の発現を調節しており、その結果として神経細胞死が起こっていると考えられる。その原因を検討するために、APPICを発現している神経細胞と発現していない神経細胞からRNAを抽出し、DNAマイクロアレーを用いて遺伝子発現を比較した。現在、細胞死に伴って発現量が変化している遺伝子を解析している。
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Research Products
(4 results)