2008 Fiscal Year Annual Research Report
電流検出型DNAチップによる実験動物病原体の病原遺伝子探索と定量検出系の構築
Project/Area Number |
20500381
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Research Institution | Central Institute for Experimental Animals |
Principal Investigator |
後藤 一雄 Central Institute for Experimental Animals, 実験動物研究部, 研究員 (00205593)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
保田 昌彦 財団法人実験動物中央研究所, 実験動物研究部, 研究員 (40353479)
林元 展人 財団法人実験動物中央研究所, 実験動物研究部, 研究員 (30332208)
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Keywords | 病原体 / ヘリコバクター / マウス / DNAチップ |
Research Abstract |
本年度は電流検出型DNAチップの系を構築するため、従来PCR法を用いて行ってきたヘリコバクター検査についてPCR法で利用している16SrRNAの塩基配列をもとにチップの配列を設計し、さらに方法を簡便化するためにチップ検出前の核酸増幅をLAMP法にておこなうべく、検出系の構築を行い、従来法であるPCR法との比較を行った。対象ヘリコバクターはH.hepaticus,H.bilis,H.typhloniusおよびH.pyloriである。これらはマウスまたはヒトに病気を起こすことが知られている病原体であり、前者3種はそのうちマウスの微生物モニタリングでで特に問題となるものである。 Helicobacterを属および4菌種レベルで特異に検知可能な「LAMP増幅-DNAチップ検出系」を確立、再現よく短時間(1時間以内)に検知できることを確認した。野外材料(約400検体)を使った実用性評価では一部PCR法と結果が不一致であった。これはPCR法において検出限界付近にあるものがLAMP-DNAチップの系で検出できないものであり、感度に関してはPCR法と比べ10倍ほど低いことが確かめられた。しかしこれらの菌数またはDNA量は野外材料ではほとんど得られない量(野外材料では十分量の菌数、DNA量が得られていた)であることから、既存法(PCR法)と同等の特性が得られたのみならず、既存法では難しかった近縁菌種との区別が可能であった。
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Research Products
(3 results)