2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20500391
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
馬渡 太郎 九州大学, 大学病院, 助教 (60335974)
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Keywords | 骨粗鬆症 / 骨質 / 骨強度 |
Research Abstract |
倫理委員会の承認を得て、平面分解能は世界最高レベルの臨床用マルチスライスCT(Aquillion、東芝メディカル)を用い、骨粗鬆症による骨脆弱性により圧迫骨折が危惧される患者100症例の第3腰椎全体を経時的に撮像、DICOMデータを収集した。DXAによる腰椎前後BMD計測、各種血清学的マーカーについてもデータを蓄積した。原発性骨粗鬆症と、ステロイド投与、関節リウマチに伴う続発性骨粗鬆症患者が含まれる。昨年度まで三次元空間座標系の中で経時的に撮像した同一症例のデータを6自由度動かしてregistrationするSubtraction法の手法の確立と精度検証を行ってきた。経時的に撮像した二つの3次元再構築画像を3次元的にsuperimposeし、差分データを作製、これに識別色を付け、元のデータ上にoverlay表示させる。この際、明瞭に識別色を表示させるためには、増加分はbaselineの画像に、減少分は再検時の画像にoverlayする必要があることがわかった。 Subtraction法により経時的に撮像した第3腰椎の変化を検討したが、骨粗鬆症治療を行われていない症例では、経時的な骨減少とその局在が明らかとなった。特に海綿骨領域の減少が顕著であった。ビスフォスフォネート剤投与症例では、その減少が抑制されており、症例によっては皮質骨シェル部分の骨増加が明らかであった。また1年間の経過で大動脈石灰化の著明な進行が認められる症例を認めた。
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