2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20500396
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
原田 義規 Kyoto Prefectural University of Medicine, 医学研究科, 助教 (10381956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山岡 禎久 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (80405274)
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Keywords | ラマン散乱 / 細胞 / 薬剤 / 可視化 |
Research Abstract |
ラマン光は分子同定・解析に有効な方法であり、構造化学等の分野においてよく用いられるが、医生物学分野ではあまり用いられていない。これはラマン光が微弱なためイメージングを行うには莫大な時間がかかり、生細胞をありのままに観察することが困難であったためと考えられる。しかし、最近、生細胞の観察に利用可能な高速共焦点ラマン散乱顕微鏡が開発された。本研究の目的は、高速共焦点レーザー走査が可能なラマン顕微鏡を用いて、非染色で細胞が生きたまま、抗癌剤の細胞内分布・代謝をイメージングすることである。本年度は、様々な抗癌剤(CPT-11、シスプラチン、ブレオマイシンなど)処理後の癌細胞株(ヒト大腸癌細胞、ヒト子宮頸癌細胞、ヒト乳癌細胞株など)の細胞小器官内、細胞内薬剤分布の観察を行い、顕微鏡システムの評価を同時に行った。また、ライブセルイメージングに適した顕微鏡用還流型細胞培養装置の組み立てを行った。ラマン散乱光観察に適切な抗癌剤の選択および細胞内に取り込まれた抗癌剤の細胞内代謝を、無染色かつ経時的に可視化する観察条件の検討を行った。結果の一部を“Intracellular dynamics of topoisomerase I inhibitor,CPT-11,byslit-scanning confocal Raman microscopy"として論文作成し、雑誌Histochem Cell Biolに投稿・アクセプトされた(現在印刷中)。
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