2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20500397
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Research Institution | Nippon Institute of Technology |
Principal Investigator |
中里 裕一 日本工業大学, 工学部, 教授 (90265372)
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Project Period (FY) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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Keywords | 能動カテーテル / 水圧 / ぜん動運動 / 機構開発 / 血管内移動 / 血管シミュレータ |
Research Abstract |
本研究は数mm程度から数十μm単位の内径の血管内を移動できる、自走式カテーテルの研究を行っている。カテーテルの駆動には、生理食塩水を作動流体に用い、複数の体節を持った蠕動運動を行う特殊なアクチュエータを開発する。特に外部にピストン状の水圧発生源を有し、ピストンの往復運動により、駆動部本体に作動流体を注入・吸引することによってその胴体の長さと幅を変え、蠕動運動を行わせる点が特徴的である。本研究はこの機構の開発と評価実験を行う事を目的としている。平成24年度においては、以下の3点を実施した。 1.曲管や垂直移動が可能で、微小化に適した移動機構の検討 2.血管分岐における方向制御方法の開発 3.人間の血管を精巧に再現した血管シミュレータでの評価 上記1と2に関しては、研究当初より実施計画に加え、すでに一定の成果を得ている。しかしながら、決定的な解決には至っていないため、年度を越えた工夫や新たな発想の導入が不可欠で有ると判断され、研究期間を通じて常に追求する必要が有ると思われるため、平成24年度においても、引き続き研究課題として継続した。3に関しては動物実験に多くの困難が予想されたため、人間の血管を精巧に再現した「血管シミュレータ」を用い、本申請研究の実用性に関する実験を行った。大動脈は心臓から出てすぐの胸部では内径約25~30mmあるのに対し、末梢の細動脈で0.1~0.2mmほどと、管径の差が大きい。すべての管径に対応できるシステムの開発は現状で困難なため、内径10mmほど程度までの血管を対象に実験を行った。一連の実験の結果、前述の血管に対して走行が可能であることを確認した。以上の知見より、医療分野においてカテーテルを用いる術式の安全かつ簡便な方法の提案が可能となった。特に、多数の体節を持った自走式のカテーテルを実現し、安全性の向上および高速化に寄与したと考える。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)