2009 Fiscal Year Annual Research Report
浸潤過程にある白血球中の構造タンパク・情報伝達分子挙動の実時間挙動解析
Project/Area Number |
20500402
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Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
Principal Investigator |
片岡 則之 Kawasaki University of Medical Welfare, 医療技術学部, 准教授 (20250681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立花 博之 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 講師 (00241216)
梶谷 文彦 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (70029114)
平松 修 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 准教授 (50208849)
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Keywords | 動脈硬化 / 白血球 / アクチンフィラメト / 内皮細胞 / ナノバイオロジー |
Research Abstract |
白血球の内皮細胞への接着、内皮下への浸潤は、炎症を起こした血管部位で生ずる生体防御機構の1つであり、様々疾患に関与している現象である。しかしながら、白血球が、"いかにして狭い内皮細胞間隙を通過するのか"、"いかにして内皮細胞本体を貫通していくのか"、さらには、"内皮間隙と内皮本体という、浸潤経路の違いは何か"という、疑問には解答が得られていない。そこで本研究では、浸潤過程にある単球のアクチンフィラメントに着目し、3次元実時間でアクチン挙動を観察するシステムを構築し、さらには、単球-内皮細胞間の情報伝達メカニズムにも着目して浸潤経路決定に関わる因子の発見を目指している。 本年度は、生細胞中のアクチン観察法の確立を目指し、アミノ酸13個からなる新規のアクチン抗体であるLifeact(Nature Methods,2008)のペプチド合成を行い、Qdotとの結合を行い、Lifeactを用いたアクチン染色法の確認を行った。また、生細胞中での観察を目指す事から、さらに新規の細胞内タンパク標識法であるSnap-tag(New England Biolab社:分子量20kD)との融合ベクターを作製した。ヒト末梢血より単離した単球に対しては、合成したLifeactペプチドにQdotで標識したものを、マイクロインジェクション法、あるいはエレクトロポレイション法で導入しなければならないため、細胞の損傷が考えられた。そこで、単球系株化細胞であるTHP-1をPMAによってマクロファージ様に分化させ、上記プラスミドベクターの導入を行ってアクチンの可視化を目指している。
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Research Products
(5 results)