2010 Fiscal Year Annual Research Report
硬組織再生を目的とした培養骨膜シートに対する凍結保存技術の開発
Project/Area Number |
20500406
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小神 浩幸 新潟大学, 医歯学系, 助教 (10463978)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川瀬 知之 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (90191999)
奥田 一博 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (00169228)
|
Keywords | 自家移植 / 硬組織再生 / 細胞・組織 / 凍結保存 / 再生医学 |
Research Abstract |
我々は培養骨膜シートを培養皿上で凍結保存する方法を検討してきた。その中で一旦培養皿から剥離して新たな培養皿に"継代した骨膜片"でも細胞シートの作製は可能であり、さらに培養日数が経過した骨膜片の方が培養開始直後のものより細胞の遊走や増殖が良いことを見出した。 これまでの検討で採取直後の新鮮骨膜片が凍結保存に向かないことは判明していた。しかし前培養することにより骨膜片の凍結保存が可能になれば、細胞シート全体を保存するよりコスト、保存用スペースの点で汎用性に優れると考え、この方法で研究を進めた。その結果、2週間の前培養を行った後の骨膜片が凍結保存に適することを確認した。 1)凍結保存液の組成および前培養期間 骨膜片の細胞遊走能と細胞シート形成速度を指標に検討を行った。その結果、2週間程度の前培養処理後に10%DMSOと50%以上のFBSを含む凍結保存液を使用することにより良好な結果が得られることを確認した。 2)増殖期の細胞の存在比率と培養日数の関係 PCNAを指標とした免疫組織学的評価により、前培養した骨膜片で増殖期にある細胞の存在比率が増していることを示した。凍結保存に適した対数増殖期の細胞を増加させることが骨膜片の凍結保存を可能にすると思われた。 3)凍結保存した骨膜片による培養骨膜シートの同一性 転写産物のRT-PCR解析および石灰化物形成能、さらに骨芽細胞への分化誘導因子に対する応答性を評価した。その結果、本法によって凍結保存した骨膜片は新鮮骨膜片と同等の培養骨膜シート形成能を有していた。
|
Research Products
(5 results)