2008 Fiscal Year Annual Research Report
生体活性チタン材料の高機能型運動器再建医療への応用
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20500407
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
竹本 充 Kyoto University, 医学研究科, 助教 (00456873)
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Keywords | 人工骨 / 多孔性チタン / 生体活性 / レーザープリンティング / BMP |
Research Abstract |
生体活性処理チタン製インプラントに軟部組織結合能を付与することで高機能の運動器再建を可能にすることを目的とする。そのため平成20年度は、(1)インプラント表面に効果的に骨を形成させる技術の開発、(2)インプラント表面に形成させた骨組織と軟部組織を接着させる技術の開発を行った。 (1)インプラント表面に効果的に骨を形成させる技術の開発。 我々の生体活性処理チタンインプラントとBMPを組み合わせることで金属材料表面に骨組織を効率的に形成させる技術を確立した。同時に表面処理やチタン表面の多孔構造が材料表面に形成される骨組織にどのような影響を与えるのかを評価した。具体的には、以下のことを行った。多孔性のチタン材料を作成し、生体活性処理を行った。同チタン材料にBMPを含有させてウサギの腱内に埋入させたところ、腱内でチタン板内及びチタン板周囲に大量の骨組織が形成されることが確認できた。興味深いことに、BMPを含有させなかったチタン板の内部にも量は少ないものの骨組織の形成を認めた。生体活性処理の条件としてはアルカリ希塩酸温水加熱処理が、チタン板の気孔率としては強度ともバランスをとって検討したところ、気孔率50%のものが適当であることを確認した。 (2)インプラント表面に形成させた骨組織と軟部組織を接着させる技術の開発。 インプラント表面に形成させた骨組織と軟部組織を結合する技術、その結合強度を測定する方法や実験系を確立した。具体的には(1)で行った腱内埋入実験をさらにすすめ、気孔率50%チタン板をウサギ腱内に埋入した後、一定期間経過後に屠殺して腱内から引き抜く実験系を開発した。この実験により、BMP含有生体活性処理チタン製インプラントが腱と接着することが確認できた。組織学的検討により、この接着はインプラント周囲に形成された骨を介したものであることを確認した。
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Research Products
(2 results)