2009 Fiscal Year Annual Research Report
生体活性チタン材料の高機能型運動器再建医療への応用
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20500407
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
竹本 充 Kyoto University, 医学研究科, 助教 (00456873)
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Keywords | 人工骨 / 多孔性チタン / 生体活性 / BMP / 軟部組織接着能 |
Research Abstract |
生体活性処理チタン製インプラントに軟部組織結合能を付与することで高機能の運動器再建を可能にすることを目的とする。そのため平成21年度は、インプラント表面に形成させた骨組織と軟部組織を接着させる技術の開発と評価を行った。 インプラント表面に形成させた骨組織と軟部組織を結合する技術、その結合強度を測定する方法や実験系を確立し、経時的に結合強度の測定を行った。使用した材料は気孔率50%の板状多孔性チタン材料である。同材料に対し、生体活性処理を行った後、BMPを含有させてウサギの腱内に埋入した。生体活性処理後、BMPを含有させなかったチタン板をコントロールとして使用した。一定期間経過後に屠殺し、腱内からの引き抜き試験及び組織学的検討を行った。引き抜き強度は4週でBMP含有チタンが25.1N、コントロールチタンが9.3Nであった。同様に8週ではそれぞれ、142.4Nと12.9Nであった。BMP含有チタンでは非常に強い結合強度を有することが判明した。組織学的には腱内でチタン板内及びチタン板周囲に骨組織が形成されること、この骨組織を介して周囲の腱とインプラントが接着していることが確認できた。コントロールチタンの内部にも量は少ないものの骨組織の形成を認めた。材料内部の骨の形成量はBMP含有チタンでは、4週、8週それぞれ、0.039mm^2、1.1mm^2であった。材料周囲の骨形成量は、4週、8週それぞれ、2.6mm^2、6.0mm^2であった。インプラント周囲により多くの骨組織が形成されていることが判明した。 以上の実験により実験により、BMP含有生体活性処理多孔性チタン材料が腱と接着し、その機械的結合強度が非常に高いことが明らかとなった。
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Research Products
(1 results)