2008 Fiscal Year Annual Research Report
超音波を用いた脂肪組織への介入によるメタボリックシンドロームの治療に関する研究
Project/Area Number |
20500422
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
大森 浩二 Kagawa University, 医学部, 准教授 (00263913)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 雅和 香川大学, 医学部, 教授 (20153489)
吉田 潤史 香川大学, 医学部附属病院, 助教 (50448370)
雪入 一志 香川大学, 医学部附属病院, 講師 (30346647)
野間 貴久 香川大学, 医学部附属病院, 助教 (20363202)
村尾 孝児 香川大学, 医学部附属病院, 講師 (20291982)
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Keywords | 超音波 / 脂肪細胞 / アディポカイン / 細胞培養 / スタチン |
Research Abstract |
先ず、超音波発生装置ソノポール3000と、直径2cmの円盤型超音波プローブを用いて、6ウェルの培養プレートのウェル毎に超音波照射が可能な装置を作成した。 次いで、3T3-L1前脂肪細胞を分化させて作成した脂肪細胞への超音波照射時期を決定した。すなわち、分化開始後、8日目から経時的に細胞を採取し内臓肥満(脂肪細胞の悪質化)の指標となるアディポカインの遺伝子発現をRT-PCRで調べた。その結果、8日目にはadiponectinの転写が認められ、その後、16日目まで次第に低下した。一方、PAI-1は8日目から次第に増加した。すなわち、少なくともDay8から16までは肥大化・悪質化が進行した。そこで、この悪質化予防を目標とすべく、Day8付近を照射のタイミングとした。 次に、照射条件の最適化を行った。すなわち、発振周波数を1000KHz、On/Off時間比(Duty cycle)を50%、パルス頻度を20/秒、照射時間は60秒で固定し、Day6またはDay8の細胞に0〜0.4W/cm^2の範囲の種々の強度の超音波を照射し、48時間後に、培養液中へのadiponectinの分泌量をELISAで測定した。その結果、超音波強度依存的にadiponectinの分泌が低下した。また、その強度依存性はadiponectinの分泌が十分に成熟したDay8に比べて成熟前(Day6)においてより顕著であった。 次に、スタチンの影響に対する超音波照射の影響を調べるための予備実験を行った。年度内には、Pitavastatinは用量依存的に培養脂肪細胞の肥大・悪質化を抑制することが分かり、次の超音波照射実験の基礎データが得られた。
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Research Products
(1 results)