2008 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ波CT用再構成アルゴリズムの高速化および精緻化に関する研究
Project/Area Number |
20500424
|
Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
工藤 孝人 Oita University, 工学部, 准教授 (60225159)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花田 英輔 島根大学, 医学部, 准教授 (90244095)
|
Keywords | アルゴリズム / 電磁波工学 / 逆散乱問題 / 再構成 / 画像診断 |
Research Abstract |
本研究は,マイクロ波帯の電磁波を利用したCT (コンピュータ断層撮影装置)の早期実現に寄与するため,再構成アルゴリズムの高速化,精緻化,および適用範囲の拡大を目的とする.平成20年度には,主に以下のような成果を得た. 1. CSI法の改良による再構成アルゴリズムの高速化 CSI (Contrast Source Inversion)法と呼ばれる降下法に基づく再構成アルゴリズムに対し,均質誘電体円柱の再構成を例に,複数の周波数の散乱データに重み付けをして同時使用した場合の効果について数値的に解析した.その結果,散乱電界に関する誤差ノルムの低周波成分のウェイトを高くすることで,誤差汎関数の収束が全体的に速くなることを示した.この成果は電気関係学会九州支部連合大会において発表した. 2.多周波散乱データの組合せによる再構成アルゴリズムの適用範囲の拡大 CSI法に基づく均質誘電体円柱の再構成問題に対し,多周波散乱データの組合せの効果について数値的に解析した.その結果,低周波の散乱データが再構成アルゴリズムの適用範囲の拡大に重要であることを示した.これにより比誘電率が7程度までの再構成が可能となった.この成果は電子情報通信学会総合大会において発表した. 3.正則化法の適用による再構成結果の精緻化 現在,再構成結果の改善を図るため, CSI法に基づく再構成アルゴリズムに正則化法を組み込んだ定式化を鋭意進めている.正則化法を適用した数値解析結果については来年度にまとめ,学会等において発表の予定である.
|
Research Products
(2 results)