2008 Fiscal Year Annual Research Report
高精度電気インピーダンス測定技術を用いた肺および循環機能のリアルタイムモニタ開発
Project/Area Number |
20500426
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
根武谷 吾 Kitasato University, 医療衛生学部, 准教授 (00276180)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相馬 一亥 北里大学, 医学部, 教授 (00112665)
今井 寛 北里大学, 医学部, 講師 (00184804)
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Keywords | 電気インピーダンス / 有限要素法 / 無侵襲計測 / 局所肺密度 / 局所換気量 / 三次元胸部FEMモデル |
Research Abstract |
本研究の目的は、高精度電気インピーダンス測定技術とElectrical Impedance Tomography(EIT)を用いて、肺機能の経時モニタと栓子検出技術を開発することにより、ICU内における肺機能・循環機能モニタを実現することである。本年度の研究成果は以下の通りである。1.三次元胸部FEMモデルの構築および局所肺密度・肺気量推定ソフトの開発:健常男性の胸部X線CT画像234枚を基にして各臓器の領域分けを行い、それらを組み合わせて三次元胸部FEMモデルを構築した。モデル表面上に、電極を水平かつ均等に8個配置した1電極スライス面とし、これを従来法の基準電極スライス面である胸骨体下端上5cmを基準とし、肺野上下部分に電極スライス面をそれぞれ3層、計7層配置した。構築した胸部FEMモデルの要素数は、2,660,960であり、節点数は527,571であった。これにより、肺野全域においてEIT画像、局所肺密度・肺気量算出が可能となった。さらに肺疾患患者7名のEITデータとCT・胸部X線との比較結果から、肺疾患部位の特定が可能であった。次年度は、血流量推定ソフトの開発を行う。2.EITのICU内使用のために必要な測定条件の検討:北里大学病院ICUの人工呼吸器装着患者ll名において、合計207回のEIT測定を行い、電極およびケーブルに必要とされる条件と臨床使用に必要なEIT情報を検討した。その結果、ケーブルはコネクタを介して一本にまとめて緊急処置時に取り外しが容易であること、リアルタイムにEIT画像・肺密度・肺気量を計算・表示できることが必要であることがわかった。次年度は、この条件を満たす測定システムを実際に開発する。
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