2008 Fiscal Year Annual Research Report
慢性呼吸器疾患患者の免疫機能改善を目的とした運動療法プログラムの確立
Project/Area Number |
20500448
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
関川 清一 Hiroshima University, 大学院・保健学研究科, 講師 (30363055)
|
Keywords | リハビリテーション / 運動 / 免疫学 |
Research Abstract |
慢性呼吸器疾患の免疫機能を検討する基礎的データを収集する目的で以下のとおり実施した 1)健常大学生26名を対象に,サリベットによる唾液採取,トランスファーピペットを使用して,舌下より唾液を吸引して上気道局所免疫機能である唾液中の分泌型免疫グロブリンA(SlgA)を比較検討した.その結果,日差変動に交互作用を認めず,唾液採取法に主効果を認めたことから,スポイト法による唾液採取がサリベッド法と関連する変動があることが示され,唾液を吸引した唾液採取有用性が明らかとなった 2)慢性呼吸器疾患で検討する際に,上気道局所免疫機能のみならず,下気道の免疫機能を含めて検討することが可能かどうか,基礎的検証として呼気凝集液(EBC)中の免疫機能関連物質であるSlgAおよびリゾチームの解析を試みた.SlgA ELISA kit(測定範囲:22.2-600ng/ml)を使用して解析した結果,EBC中のSlgAは検出限界以下の濃度であり,試料分析が困難であった.また比濁法によりEBC中のリゾチーム解析を試みたところ,同様に試料分析が困難な結果となった. 簡便な唾液採取法は,上気道局所免疫機能である唾液中SlgA分析が有用であるが,来年度は,唾液中の免疫物質のみならず,EBC中のSlgAおよびリゾチームの以外の免疫機能を調節している物質の検討をすすめていき,慢性呼吸器疾患患者の上気道および下気道の免疫機能の変動特性,運動の影響について検討を進めていきたい.
|
Research Products
(2 results)