2009 Fiscal Year Annual Research Report
摂食・嚥下障害に対する顎口腔機能評価および訓練法の標準化
Project/Area Number |
20500452
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
中村 康典 Kagoshima University, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (30315444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下堂薗 恵 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (30325782)
西 恭宏 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (10189251)
中山 歩 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (10398290)
平原 成浩 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (70218808)
中村 典史 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60217875)
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Keywords | 摂食・嚥下障害 / 顎口腔機能 / リハビリテーション / 歯学 / 医療・福祉 |
Research Abstract |
平成21年度は健常者の正常な摂食・嚥下動態の評価を行うとともに、自立高齢者における摂食・嚥下機能を評価する目的で下記の研究を遂行した。 1. 食塊の性状の違いによる嚥下運動時における舌圧の変化 健常成人男性4名(平均年齢:24.8歳)を対象に水、とろみ水3mlおよびゼリー1.6ml嚥下時の舌背正中部での舌圧を測定、分析した。 (1) 舌圧最大値はとろみ水、ゼリーで舌根部は舌前方、中央部より高値であった。水では舌の前方、中央、後方部で大きな差は認められなかった。 (2) 舌圧最大値までの到達時間はとろみ水、ゼリーで舌の前方部、中央部、後方部の順に短くなる傾向があった。また、水では他の食材に比べ短時間で最大値に達していた。 2. 自立高齢者における摂食・嚥下機能に関する実態調査 健常自立高齢者(平均年齢:73.3歳)146名を対象に摂食・嚥下機能に関するアンケート調査を行い、摂食・嚥下機能低下に関わる因子について検討を行った。 (1) 摂食・嚥下機能に関して健常自立高齢者でも約2割が「飲み込みにくさ」を自覚しており、約3割で食事中および飲水時のむせを自覚していた。 (2) 飲み込み難さの自覚」についての相関分析と重回帰分析から「咽頭残留感」、「食事のこぼれ」、「義歯咀嚼困難」、「軟食を好む」、「うがい時ムセ」などの項目で関連が示された。 (3) 義歯に関しては54.9%が義歯を使用し、そのうち約4割が義歯使用時のかみ難さを感じていた。
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